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★★★ 連綿と続く芸術への熱き想い ★★★



今月のア・ラ・カルト

五月、皐月がスタートしました。令和元年の始まりです。令和、まだ平成に親しみを感じますが、段々慣れていくのでしょうね。国中が慶祝ムードに溢れて、まるで一年に二度お正月を迎えているような特別な年です。

-やわらかに 柳あおめる 北上の 岸辺目に見ゆ 泣けとごとくに- 

この季節になると堤防の柔らかな木々の緑を目にして、石川啄木のこの句が浮かびます。5月の空はまだ優しい青、桜・桃・杏などの淡いピンク、対照的な連翹の強い黄色、雪柳の白、そして木々の黄緑が彩なすパステルカラーは信州ならではの風景です。今回は平成時代の5月にあった、私的なエピソードをご紹介いたします。 
 きっかけは一寸した遊び心でした。加藤登紀子の「百万本の薔薇」がヒットしていた頃です。515日の母の誕生日プレゼントには何が良いかと考えた折、雑誌に薔薇の通信販売の広告を見つけました。突然バラの花束が届いたらどんなに驚くだろう、100万本は無理だけど、せめてもと50本の赤い薔薇を注文しました。案の定、早速電話があり、どんなに驚いたか、どんなに嬉しかったかを話す声がうわずっていました。近所の方に幸せのお裾分けをしたことも。以来、毎年515日に50本の赤い薔薇を送るのが恒例になりました。私はこれを「515(ゴ-・イチ・ゴ-)の赤い薔薇」と呼び、この題名で作品を制作したこともあります。いつしかこの赤い薔薇は「一年間元気に生きてくれた母に今年も薔薇を贈ることができてありがとう!」と感謝し、「また来年も贈ることができますように…」と祈る花となっていました。
 或る年の110日、ほとんど急逝に近い形でアッという間に母は88歳の生涯を閉じました。「515の赤い薔薇」は行き場を失ってしまいました。1年後に白い薔薇を捧げました。でもやはり母には赤い薔薇がお似合いだと思い、毎年110日に赤い薔薇を送っています。不公平なので315日の父の命日には黄色い薔薇を、ただし少し節約して夫々30本にしました。「515の赤い薔薇」は「110の赤い薔薇」と「315の黄色い薔薇」になりました。偶然ですが110日は弟のお誕生日でもあります。彼は毎年届く30本の赤い薔薇を、誕生日プレゼントだと解釈しているようです。「今年もプレゼントをありがと
う!」、「違うよ、それは・・・」、「はいはい、了解」、「もう何年になるね」などと会話を交わしながら、しばし母を偲ぶ時間を持っています。(K.M)

<お知らせ>
第71回中信美術展 受賞作品・展示全作品者を掲載しています。

中信美術展のページより、ご確認ください。

第72回中信美術展日程のお知らせ

 第72回中信美術展は、以下の日程で開催いたします。
会期 2020年1月3日(金)~13日」(月・祝)6日(月)休館日
搬入 2019年12月15日(日)
搬出 2020年1月13日(月・祝)

  • 個展・グループ展に会員の個展・グループ展情報を掲載します。
  • 事務局までお知らせください。

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中信美術会

委員長 
 矢野口 靖
事務局 
 〒398-0002
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